シューベルト――約束の地へ
Vol.3 答えなき"謎"
ハーゲン・クァルテット

※画像をクリックしていただくと、拡大でご覧いただけます。

日時 2023年11月5日(日)
開場 13:30
開演 14:00
出演者 ハーゲン・クァルテット
演奏曲目 C.ドビュッシー:弦楽四重奏曲 ト短調 op.10
F.シューベルト:弦楽四重奏曲 第15番 ト長調 D887
料金 一般 ¥7,000
U-30 ¥2,500
フレンズ ¥6,300
発売日 フレンズ:2023年7月28日(金)10:30 / 一般:2023年8月5日(土)10:30
お問合わせ 住友生命いずみホールチケットセンター 06-6944-1188

世界最高の弦楽四重奏団が贈る 世紀を超えた傑作

そのジャンルに期待されていた響きを、大きく超え出てしまうような・・・・・・そんな作品が音楽史では稀に生まれます。まるでコップに溜まった水が飽和して溢れだすように。

本公演の2作がまさにそう。伝統が崩れていく20世紀末にあって31歳のドビュッシーは、弦楽四重奏曲という古き“器”に、薫り高いイメージをふんだんに盛り付けました。このジャンルに唯一のこされた野心作は、中世にさかのぼる異国風の旋法と、それを支える耳新しいハーモニーで人を魅惑してやみません。

ところでドビュッシーがこの作品の最後に響かせたのが、カラッとした「ト長調」。古来もっとも静穏でクリアに響く調です。その70年ほど前、このイメージをガラッと塗り替えたのが、後期シューベルトでした。最後となる弦楽四重奏曲は、2つのテーマが補いあって進む“ノーマルな”論理をまっこうから否定する、かつてない問題作です。人を不安にさせ、荒野に惑わせるような音づかい。ほとんど狂気の感覚にまで迫るシュルレアリスム的な風景─それが29歳のシューベルトが行き着いた答えでした。浮遊するようなメロディは、ドビュッシーの感覚にも一脈つうじています。じつはこの2作は、当ホールによるプログラム案のうち、最後に(ひっそりと)ご提案させていただいた組み合わせ。ハーゲン・クァルテットが選んだ、世紀を超える法外なコンビネーション。いったいどんなふうに響くでしょうか?

堀 朋平(住友生命いずみホール音楽アドバイザー)

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シューベルト ――約束の地へ シリーズ

Vol.1 地に沁みわたる神性
8月4日(金) 19:00 神尾真由子 with Friends
Vol.2 いま、超越へ―
9月16日(土) 16:00 鈴木雅明(指揮) & バッハ・コレギウム・ジャパン
Vol.3 答えなき“謎”
11月5日(日) 14:00 ハーゲン・クァルテット
Vol.4 詩情は4つの世紀をこえて
11月22日(水) 19:00 ティル・フェルナー(p)
Vol.5 いつまでも伝わるもの――自然、神話、そして心
2024年1月17日(水) 19:00 イアン・ボストリッジ(T)& ジュリアス・ドレイク(p)
Vol.6 歴史をきざむ三者(トリニティ) 
2024年2月22日(木)19:00 トリオ・アコード
特別企画―レクチャー&コンサート 幸福は、いまここに。
5月30日(火)19:00 堀朋平(お話)松原友(T/お話) ほか

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□公演当日、生年月日を確認できる証明書を必ずご持参ください。お忘れの場合追加料金が発生します。
□予定枚数に達した時点で販売終了いたします。
□窓口販売・電話予約の受付はございません。
□小学生以上、2023年11月に31歳の誕生日を迎えられる方までが対象です。

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《対象》小学生以上 18歳以下(公演当日、氏名・年齢を確認できるものをご持参ください)
《申込開始》一般発売日(8/5)10:30よりメールで受付
《締め切り》公演前日の17時まで(定員に達した時点で締め切り)

ユースシートについての詳細、申込方法等はこちらのユースシートのページをご覧ください。

関連リンク

出演者プロフィール

  • ハーゲン・クァルテット Hagen Quartett

    ルーカス・ハーゲン(ヴァイオリン)
    ライナー・シュミット(ヴァイオリン)
    ヴェロニカ・ハーゲン(ヴィオラ)
    クレメンス・ハーゲン(チェロ)

    ザルツブルグ (オーストリア)出身のハーゲン・クァルテットは弦楽奏者の親のもと、音楽的環境の中で育ったルーカス、アンゲリカ、ヴェロニカ、クレメンスの4人兄弟によって結成された。第2ヴァイオリンのアンゲリカがソロ活動に専念するためアネッテ・ビク、そしてライナー・シュミットに交替したが、彼らはみなザルツブルク・モーツァルテウム・アカデミーで学んでいる。
    ハーゲン・クァルテットにとってニコラウス・アーノンクール、ジョルジュ・クルタークとの出会いは、彼らの音楽的な視野を大きく広げ、大きな財産となっている。
    また、これまでにマウリッツィオ・ポリーニ、内田光子、ザビーネ・マイヤー、クリスチャン・ツィメルマン、ハインリッヒ・シフ、イェルク・ヴィトマンといった演奏家たちと共演している。
    1981年にロッケンハウス音楽祭で“審査員賞”と“聴衆賞”と呼ばれる大賞を受賞。翌年にはポーツマス弦楽四重奏コンクールで優勝し、続けてウィグモア・ホールにおけるロンドン・デビューを果たしている。また1983年にフランスのエヴィアン国際コンクール、ボルドー音楽祭、そしてカナダのバンフ・コンクールで立て続けに優勝した。
    1984年にはザルツブルク音楽祭にデビュー、大成功を収めた。そして翌年にはドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ヤナーチェク、シュニトケ、リゲティ等45枚のCDを相次いでリリースし、ウィーン、ロンドン、ミュンヘン、ベルリン、アムステルダム、ニューヨーク、東京など世界の主要都市で公演を重ねている。

主催

住友生命いずみホール〔一般財団法人 住友生命福祉文化財団〕

助成

文化庁文化芸術振興費補助金
劇場・音楽堂等活性化・ネットワーク強化事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化)
独立行政法人日本芸術文化振興会

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