ギル・シャハム ヴァイオリン・リサイタル

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日時 2023年11月3日(金)
開場 14:30
開演 15:00
出演者 ギル・シャハム(ヴァイオリン)
江口 玲(ピアノ)
演奏曲目 J-M.ルクレール: ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 op.9-3
W.A.モーツァルト: ロンド ハ長調 K.373
A.ドルマン: ヴァイオリン・ソナタ第3番「ニグン」
S.ウィーラー: アイソレーション・ラグ
M.ライミ: ヴァイオリン・エチュード「アンガー・マネジメント」
R.エスメイル: ヴァイオリンの時
G.フォーレ: ヴァイオリン・ソナタ第1番 イ長調 op.13
料金 一般 ¥8,000
フレンズ ¥7,200
発売日 フレンズ:2023年7月28日(金)10:30 / 一般:2023年8月5日(土)10:30
お問合わせ 住友生命いずみホールチケットセンター 06-6944-1188

現代最高のヴァイオリンからは心地よい風が吹く。

ギル・シャハムが4年ぶりに東京と大阪でリサイタルを開く。
彼のことを言葉で紹介するなんて、そして「現代最高のひとり」と今さら呼称するなんて野暮かもしれない。それくらいシャハムは微笑みながら(比喩である)、風が吹くかのごとく自然体の音楽をやる。尺八の奏者にとって竹林を風が吹き抜ける時の音が理想だという話に武満徹が深く共感したそうだが、その感じを思い起こす。もちろんシャハムが今のように最高のヴァイオリニストになったのは日々の精進あってのことに違いないのだが、それをまったく感じさせず、らくらくと流れていく爽やかで美しい音。しなやかこの上ない右手のボウイングに寸分の狂いもない左手の運指。神はなんという自然を彼に与えたのだろう!その音楽の流れは優しい歌を生む。その歌はときに微妙な陰影を宿しながら、絶えず色を変えながら流れていく。風にも四季折々の匂いがあるように。
シャハムのレパートリーは古今東西に極めて広い。それはどんな音楽も彼の中では等しく「友」で、演奏と同じく自然体の現れなのだ。同時代の音楽にも同様で、自分のルーツであるイスラエルのドルマンやアメリカの作曲家の意義ある作品を今回も紹介してくれる。「ちょっと聴いてみて」とばかり、さらりと。
盟友でありソリストである、おなじみ江口玲との共演がシャハムの美質をさらに清々しいものにしてくれる。スターン、パールマン、ズッカーマン、ミンツらユダヤ系の名ヴァイオリニストの後をいき、しかし彼らとはまったく違うシャハムのコンサートをあとにするとき、いつも聴き手の心には心地よい風が吹く。

(A)

出演者プロフィール

  • ギル・シャハム(ヴァイオリン) Gil Shaham

    現代最高のヴァイオリニストの一人。完璧なテクニック、比類なき優しさと寛大な心を併せもち、特にアメリカを代表する巨匠としての地位を不動のものとしている。グラミー賞の受賞、そして「ミュージカル・アメリカ」では年間最優秀器楽奏者に選出されることはもとより、常に名高いオーケストラや指揮者からソリストとして招かれ、リサイタル活動以外にも世界有数のコンサートホールや音楽祭で活躍する。
    共演するオーケストラは、ベルリン・フィル、ボストン響、シカゴ響、イスラエル・フィル、ニューヨーク・フィル、パリ管、コンセルトヘボウ管など名だたるもので、それらから定期的に招かれている。また、モントリオール、シュトゥットガルト、シンガポールでは長年アーティスト・イン・レジデンスを務めてきた。そのほかにオーケストラと共に『1930年代のヴァイオリン協奏曲』と題したプロジェクトの一環で、バーバー、バルトーク、ベルク、コルンゴルト、プロコフィエフなどの作曲家の作品を追求してきたことは特筆される。レコーディングも多く、最近ではモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集(弾き振り)、ベートーヴェンとブラームスのヴァイオリン協奏曲などがある。
    使用楽器は、1699年製のストラディヴァリウス「ポリニャック伯爵夫人」。

  • 江口 玲(ピアノ)Akira Eguchi

    東京藝大附属音楽高校を経て東京藝術大学音楽学部作曲科を卒業したのち、ジュリアード音楽院のピアノ科大学院修士課程、及びプロフェッショナルスタディを修了。現在、欧米及び日本をはじめとするアジア各国でのリサイタルや室内楽、協奏曲等で活躍し、ギル・シャハムをはじめ、竹澤恭子、アン・アキコ・マイヤースら数多くのヴァイオリニストと共演している。
    また、レコーディングでも数々の作品をリリースし、高い評価を得ている。2019年に発売された、ラフマニノフの前奏曲などをおさめた『ラフマニノフ』はレコード芸術誌2019年9月号で特選盤となった。最新盤は「ラフマニノフII』(NYCクラシックス)。
    2011年5月までニューヨーク市立大学ブルックリン校で教鞭を執った。洗足学園音楽大学大学院客員教授、東京藝術大学ピアノ科教授。現在もニューヨークと日本を行き来して演奏活動を行っている。
    オフィシャル・ウェブサイト www.akiraeguchi.com

主催

KAJIMOTO  

共催

住友生命いずみホール〔一般財団法人 住友生命福祉文化財団〕

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