住友生命いずみホール:所蔵楽器:チェンバロは、こんな楽器

 

チェンバロは、15世紀はじめに誕生したといわれる、バロック時代を代表する鍵盤楽器です。

ベートーヴェンが作曲した初期のピアノ・ソナタは「チェンバロまたはピアノ用」とされていましたが、中期以降は「ピアノ用」という指定に変わっています。つまり、19世紀初頭から次第に“忘れられた楽器"となってしまいます。19世紀末から復元が試みられ、20世紀後半からは、古楽器のブームもあり、復活しました。外見がグランドピアノに似ているせいか、ピアノの祖先のように思われがちですが、音の出し方が全く異なります。ピアノは弦をハンマーでたたいて発音するのに対し、チェンバロは皮や羽毛の軸の小片が弦をはじいて音を出します。発音原理が異なるのでもちろん音色も味わいも違います。

また、チェンバロは、響板に美しい絵が描かれたものが多く、18世紀のフランスのものなどは、装飾的な家具としての役割も果たしていました。外側は漆塗りで、猫脚が付けられ、時には鍵盤にまで金箔が張られたものもありました。