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ダニール・トリフォノフ ピアノ・リサイタル
日時 |
2023年2月13日(月)
開場18:30 開演19:00 |
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出演者 | ダニール・トリフォノフ(ピアノ) |
演奏曲目 | J.S.バッハ(ブラームス編):シャコンヌ BWV1004 J.S.バッハ:フーガの技法 BWV1080(全曲) *コントラプンクトゥスXIIとXIIIは基本形と転回形を両方、またXIVはトリフォノフによる完成形を演奏 J.S.バッハ(M.ヘス編):コラール「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147 |
料金 | S¥8,000 A¥6,000 B¥4,000 住友生命いずみホールフレンズ会員 S¥7,200 A¥5,400 |
発売日 | フレンズ:2022年10月15日(土)10:30 / 一般:2022年10月22日(土)10:30 |
お問合わせ | 住友生命いずみホールチケットセンター 06-6944-1188 |
『目ざすは鍵盤の王』 ~ダニール・トリフォノフへの期待~
「目ざすは鍵盤の王」――これは、レコード芸術誌2022年4月号で記したトリフォノフに関する私の記事の標題である。この言葉は今回の来日公演にもふさ わしい。
トリフォノフの最初の成功は、2010年、ワルシャワの第16回ショパン国際ピアノ・コンクールであった。当時弱冠19歳のトリフォノフは、第3位とマズルカ賞 を受賞した。「才能的には群を抜いている」というのがその時の正直な感想であった。
彼がさらに音楽界を驚かせたのは翌2011年。ルービンシュタインとチャイコフスキーという両国際コンクールに連続優勝という離れ業を演じたのである。 この成功によって、彼の名声は一気にワールドワイドとなった。2013年にはドイツ・グラモフォンと契約し、「カーネギーホール・リサイタル』『リスト練習曲集』 といった括目すべきディスクを次々とリリースしていく。そして世界の一流の指揮者とオーケストラとの共演を重ねた。
トリフォノフの演奏は、旋律中の和声音と非和声音の濃淡を本能的+論理的に読み取り、指先をミリ単位以下にコントロールすることでそれらを瞬時に 出し入れし、奇跡的な歌とまばゆい色彩を持たせることに成功している。ロジカルな音楽性をベースに、音は極限にまで磨かれ、最弱音から最強音までクリア な美音を響かす。だからこそ、超絶技巧が表面的なものに終わらず、聴衆は彼の音楽に納得し、熱狂する。
今回の来日公演では、J. S.バッハ(フーガの技法》を中心にした深遠な対位法の世界と、シューマン《幻想曲》やラヴェル《夜のガスパール》を中心にした 幻想的な神秘の世界が表現される。まさに「鍵盤の王」を目指す彼にふさわしい、一瞬たりとも耳を離せない音がそこにある。
下田 幸二(音楽評論家)
出演者プロフィール
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ダニール・トリフォノフ(ピアノ) Daniil Trifonov, Piano
1991年ロシア生まれ。2010年のショパン・コンクールで3位、2011年のルービンシュタイン・コンクールとチャイコフスキー・コンクール では優勝を果たし、超一流の指揮者やオーケストラから引く手あまた、リサイタルはもちろん室内楽でも瞬く間に世界で頭角を現した。アル ゲリッチは「彼はすべてを、そしてそれ以上の優しさと悪魔的な一面を手にしている。私は未だかつて、このような演奏を聴いたことがない」 と語る。ラトル、ムーティ、ネゼ=セガン、ズヴェーデン、ゲルギエフらの指揮のもと、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ管、ロンドン響、 シカゴ響、フィラデルフィア管、ニューヨーク・フィル、マリインスキー劇場管などと共演し、ウィグモアホール、ウィーン楽友協会、ベルリン のフィルハーモニー、パリのシャンゼリゼ劇場などでリサイタルを開いている。カーネギーホールから「パースペクティヴ・シリーズ」全7公演 の企画・出演を任され、2018/19年シーズンはベルリン・フィルの、翌シーズンはニューヨーク・フィルのレジデント・アーティストを務めた。
ドイツ・グラモフォンと専属契約を結んでの録音も数多く、ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管とのラフマニノフのピアノ協奏曲プロジ ェクトやJ.S.バッハの「フーガの技法」を含む『バッハ: アート・オブ・ライフ』などはグラミー賞をはじめ、数多くの国際的な賞を受賞。
作曲も学び、2013年に自作のピアノ協奏曲が初演された際、クリーヴランド紙では「この卓越した芸術的手腕は実際に目の当たりにし た後ですら、とても信じられない」と絶賛された。
主催 |
KAJIMOTO 共催:住友生命いずみホール |
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協力 |
ユニバーサル ミュージック合同会社 |